CASBEE®-ウェルネスオフィスとは
CASBEE®-ウェルネスオフィスは、(一財)住宅・建築SDGs推進センター(IBECs)において開発が行われている、オフィスで働くワーカーの健康・快適性を支える建物の仕様や取組みを評価するツールです。評価対象は、事務所ビルまたは複合用途建物における事務所用途部分であり、事務室(専用部)だけでなく共用部や外構を含めた性能について評価します。
CASBEE®-ウェルネスオフィスの特徴
評価基準は、安全・安心性、健康・快適性、知的生産性向上の3つの観点から構成されており、オフィス環境とワーカーの健康に関する調査研究や、労働生産性の向上への寄与、ESG投資の観点から見た不動産価値の向上性などの科学的調査に基づき策定されています。
評価項目は約60あり、他のCASBEEツールと同様に原則として5段階評価による採点方法が採用されています。一部の評価項目はCASBEE-建築やCASBEE-不動産を参照しているため、従来のCASBEEとの親和性が高く、設計段階の建物でも、竣工後の運用段階にある建物でも評価することができるという柔軟性を備えています。また、必須項目や最低点数といった概念は無く、WELL等における現地確認とったプロセスも無いため、同様の認証制度と比較し導入しやすいという特徴があります。
評価結果は下図のような形で表示され、合計点数が表示されると共に、総合評価として5段階の星でランク表示されます。基本的に従来のCASBEEと同様の評価・表示システムのため、既にCASBEEで評価されている建物には親和性が高いものとなっています。
CASBEE-ウェルネスオフィスの認証制度には2つのタイプがあり、CASBEE-ウェルネスオフィス単独の評価に基づく認証(タイプ1)と、CASBEE-建築または不動産の評価との組み合わせによる認証(タイプ2)があります。申請者がどちらかのタイプを任意に選択することができます。また認証取得により、GRESBにおけるBuilding Certifications(BC1.1, 1.2)の評価に適用することも可能です。

図 CASBEE-ウェルネスオフィスの評価結果画面(抜粋)
IBECsでは現在、CASBEE-ウェルネスオフィスの次期改訂版である2025年版の開発が行われており、近日中にリリースされる予定です。また、CASBEE-ウェルネスオフィスを不動産業界に普及することを目的とした新しいツールである「CASBEE-ウェルネス不動産」の開発も進んでいます。
弊社では、全てのCASBEEツールについて評価支援、認証取得支援等の各種サービスを実施しています。CASBEE-ウェルネスオフィスや関連ツールにおける豊富な経験と実績に基づき、最適かつコストパフォーマンスが高い実施方法をご提案させて頂きます。ご興味がありましたらお気軽にお問い合わせください。